金魚にトリートメントや治療と称して塩水浴や薬浴をすると、残念ながら強い個体でない限り死にやすくなる(強ければ、無菌効果はあるのでとりあえず良くなることはある)。
塩はほぼ信仰の世界なので、依存しないように気を付けないと抜け出せなくなることが多い。効き目があるとしても一時的だけど、藁をも掴む力は異常に強い。
なぜなら塩水浴は、不具合を生じた金魚を目の前にして罪悪感を感じてる人間の救い(気休め)となっていて、塩水浴(や薬浴)を施したことで「自分はやれることはやった」と言えるようになるからだろう。
ちなみに塩水に入れながらも長生きした金魚は、そもそも強かった上、不自然な過保護に慣れただけだったりするのだけど、一度でも不具合の症状が良くなると塩水が万能であるかのように思ってしまう(ふつうの水換えでも良くなることは多いのに)。
つまり、自分のせいだと思う小さな生き物の死に直面した際の人間の心理に、多大に作用してしまうのが塩水浴なのである。

確かに、まだ若い金魚や元気がないように見えても実は免疫力が残っている金魚を塩水に入れると、状態が良くなったかのように見える。
しかし、元々強くなかった個体の場合は、以降あまり長くは生きていないはずだ(長くて一年くらい、四季は越せない)。繰り返すが、生きてたとしたら「たまたま強い個体だった」ということ。
稚魚や老魚、太り過ぎた金魚に0.5%濃度の塩水浴は効かないというような注意書きがあるのは、そういうことなのだ(それらは免疫力が低くて弱いことが多く、塩水に効果があるように見えないから)。
ネット社会における塩水浴(や薬浴)の蔓延を見ると、いかに人間が何かにすがって依存する、金魚以上に弱い生き物だということが解る。
もしも金魚を自然に長く飼いたい場合、他にも金魚アイテムなどを強く勧めたり(バクテリア関連含む) それらに依存して何かと弱さを盾にするような内容は、深い考察もなくあまり参考にならないと感じている。